歯科医院を開業するということ
皆さんは何故最終的に『開業』という選択肢を考えるのでしょうか?
まずはその起点となる歯科医師にとっての開業をする動機を考えてみましょう。
- 歯科医師として一通り治療をこなす事ができるようになったから
- 親御さんや身内の方々から開業してみては?という強い勧めがあったから
- 身近にいる同僚や先輩或いは後輩が開業をして実際に成功しているのを見たから
- 歯科のメーカーさんや歯科商店(ディーラー)さん達から開業を勧められたから
- 開業をするに必要な資金を貯めることができたから…等々
これらの動機が調った時、初めて‘場所探し’から始めるのではないのでしょうか?これらの一連のどうきは確かに大きなきっかけにはなりますが、反面皆さんの心の中では「開業して果たして上手くやっていけるのかな?」という言いようのない不安も襲ってくるのではないでしょうか?具体的に挙げてみると・・・、
- 開業しても多くの患者さん達が来てくれるのだろうか?
- 毎月発生する家賃やスタッフの給料、借り入れたお金の返済等をやっていけるのか?
- 私自身の生活費を確保できる確かな収入が得られるのだろうか?
- スタッフを雇い入れてもしっかりと育てながら仕事上、上手くやり取りができるかなぁ?
- 患者さんやスタッフとトラブルになったらどう対処すればいいの?
漠然とした形であってもこれらの不安、必ずありますよね。これらの不安、全て解消することは難しいですが少しでも和らげる為に向き合い・考え・動く事が大事だと考えます。
これらの不安・難題に向き合う際、一人では中々勇気が要りますね。そこで少しでも皆さんのお役に立てればと思い、開業を前提にしたより成功に導く為の重要なポイントを次の三つに絞りまとめてみました。それは・・・、
- 01患者さんを
多く集めるには!集患対策
- 02入ってくるお金
出ていくお金に対する好奇心!収入支出管理対策
- 03スタッフを育てることが
自身の成長!人事育成対策
01.集患対策
開業後、皆さんの最大の関心事であり一番大きな不安を覚えるのは、どうやって患者さんを呼び集めるのか?という事ではないでしょうか?数多くの歯医者さんがひしめく中で一人でも多くの患者さんに来てもらう方法、考えられるものは次のようなものです。
- 開院時の際の内覧会の開催とそれに伴う個別のポスティングによる広告チラシの配布
- 看板の設置と診療所ホームページ(スマホ用を含む)の作製と運用
- 既存来院患者さんからの個別紹介
- 診療所独自の地域に向けたイベント開催
- 地元商店街や地域コミュニティーへの積極的な参加及び交流
- 近隣医療機関・民間団体との連携扶助
個々の具体的な進め方についてはここでは割愛しますが、これらの方法をしっかりと行う事によって一人でも多くの患者さんに診療所の存在を知ってもらい、実際に来院してもらう事が大切なポイントと言えます。
02.収入・支出管理対策
診療所を維持・運営していく上で大変重要な事はお金をどのように上手く管理していくのかに掛かっていると言えます。特に支出に対する管理は最重要と言えるでしょう。では診療所にとってどのような支出があるのでしょうか?具体的な項目を挙げると次のようなものがあります。
- スタッフ給料・賞与
- 家賃
- 技工料・歯科材料代
- 運賃
- 水道光熱代
- 交通費
- 電話代
- 広告代・ホームページ費用
- 保険料
- 修理代
- 日用消耗品代
- 求人に係る募集広告代
- 新聞図書費
- 学会費・勉強講習会費
- 労働保険料
- 社会保険料
- レセコンリース料
- 交際費
- 会計顧問料
これ以外に借入れに対する返済金や歯科医師会等の会費や税金などが挙げられます。
こうしてみると結構たくさんのお金が出ていきますね。これらの項目と金額を把握することで月にどれだけの売上(収入)が必要となるのかが明確になり、一日何人の患者さんを治療すればよいのかが見えてきます。
これらの事を反復的かつ適確に理解する上で専門的な税理士さんの分析を聞く事も大切な事と言えるかもしれません。
03.人事育成対策
最後のポイントが‘人’です。
皆さんがスタッフさんに望むのは何でしょうか?明るく楽しく仕事をしてくれること?素直に指示をしたことを忠実に実行してくれること?それとも高度な技術を以って全てを任せられること?どれも実現できればこれ程有難いことはないですね。しかしそんなに簡単な事ではないのも事実です。
ではスタッフを‘育てる’にはどうしたら良いのでしょうか?まず院長とスタッフさんとの間に信頼関係を築くこと。この築き方はスタッフさんから信頼してもらう前に院長がスタッフさんを信じてあげることから始まります。時には「おや?」と首をかしげることがあっても「信じる」「理解する」。そして聞きづらいことも相手の気持ちを思いやり、聞きそして話す。これが出来ればスタッフさん一人一人がこの診療所のために、院長のために何をすべきなのかを考え行動するようになります。そこから初めて各診療所に合わせた教育プログラムあるいはカリキュラムに基づいて仕事を教えていくことになります。
以上の三つのポイント、如何でしたか?勿論、個別具体的な部分については私達が全力でサポートしますので御安心下さい。